処暑
2021/08/23
8月23日、二十四節季は「処暑(しょしょ)」。
先週から、雨が続きますね。
東洋医学では、自然の動きの中に人間がいると考えます。
雨が降って、
土に吸収されて、
川から海に流れて、
太陽の光で蒸発して、
空に昇って雲になって。
この繰り返しで水を循環しているんです。
人間の場合、五臓というものがあります。(西洋医学の概念とは異なります)
雲を作って雨を降らす空の働きは「肺」
太陽は「心」
土は「脾」
海は「腎」
この循環を作っていくエネルギーは「肝」
(川など水の通り道は「三焦」)
という感じですね。
で、例えば「浮腫(むくみ)」で考えてみましょうか。
これは身体の中で水が停滞している状態です。
そこで、先ほどの五臓のどこに問題があるのかみます。
例えば、頭や顔は身体の中で最も高い部位で、自然界では「空」に該当します。
顔が浮腫みやすいと「肺」に影響があるのでは?と考えることができます。
その時に、肺に関わるツボがどのように反応を出しているのか。
舌や脈、お腹との関係はどうなっているのか?
(第2回東洋医学健康講座①、第2回東洋医学健康講座②に詳しく書いています♪)
呼吸器との関係は?
カゼをひいているのでは?
など診ていくんですね(^^)/
反応の出ているツボに鍼をして、
舌・脈・お腹が整うと、
身体の中の大自然の調和がとれて、
自然体に戻る(治る)わけなんです。
秋は徐々に空気が乾燥し、「肺」に負担がかかります。
散歩など有酸素運動をして、常に呼吸を深くする習慣をつけておきましょう。
前回のブログで、梨やぶどう、が季節に合いますよーと書きました(^^)/
この時期からは、無花果(イチジク)・柿・洋梨、そしてみかんにリンゴが食べごろです♪
無花果(イチジク)の効能から見ていきましょうか('ω')ノ
無花果は万能な食べ物です。
「平」といって熱にも冷えにも偏らない食べ物で、
肺・脾・胃・大腸に作用していきます。
・胃腸を丈夫にする
・肺を潤し咳を鎮める
・炎症を収めて炎症による浮腫みをとる
といった特徴があります。
また、高血圧や高血糖にも効果があるとされています。
血圧は、毛細血管の柔軟性に関わりますが、
お年寄りになると毛細血管の弾力が縮むため、
心臓が頑張って押し広げようとして血圧を上げていくんですね。
なので、血圧を標準にしようとして、
安易に降圧剤を使用すると、
下半身(腎臓)にかかる負担が大きくなり、
泌尿器の問題が出やすくなります。
個人的に感じるのは、
血圧が高い人は、「身の丈以上に頑張る人」。
高血圧の人は優秀な人が多いです。
特定の分野で才能が高く、「自分がやった方が早いから」とぱっぱとできちゃう人(笑)
毛細血管は隅々まで血液を巡らせていくために血圧を上げる。
これは、身の回りの隅々まで「思いやる気持ち」を持つことに繋がるんだと思います。
自分ができちゃうことを、周りと共有し任せていくことがポイントかもしれません(^-^)
高血糖(糖尿病)の人。
膵臓からインスリンが分泌されて、
血液に流れるぶどう糖を細胞に取り込む。
でも、細胞に取り込まれず、血液内にぶどう糖が有り余っている状態が高血糖。
いわば、もうエネルギーはいりません!!って感じ。
膵臓はインスリンを血液中に分泌する「内分泌」と、
膵液(消化酵素)を腸(十二指腸)に分泌する「外分泌」があります。
二面性を持っているんですね('ω')ノ
二面性。
これは、陰陽。
エネルギーが陰(内向き)に強くなりすぎて、
余ったエネルギーは熱に変わり、
熱は乾燥を生み、乾燥が瘀血(古い血)を作る。
東洋医学では、糖尿病のことを「消渇」といいます。
※興味がある方は消渇(糖尿病)を見てください。
高血糖の人。
めっちゃ頼られる人。
意見を求められたり、求められたことを上手くこなせる人。
でもそれが「自分がやりたいこと」なのかはわからない。
自分が本当にしたいこと(潜在意識≒陰)と
求められてしていること(顕在意識≒陽)。
この二面性(陰陽)のバランスの崩れと感じることが多いですね。
「好き」か「嫌い」かという判断をもう一度問いかけてほしいなって思います。
次に、柿!!
柿は、「寒性」の食べ物で身体を冷やします。
心・肺・大腸に作用します。
・熱を収め、喉の渇きを解消。
・肺を潤し、咳を伴った呼吸器系の出血を収める(柿霜)
・胃腸を丈夫にして下痢を伴った下血の解消(干し柿)
・アルコールを分解して、二日酔いの解消。
冷やす力があるので子どもや老人、胃腸の弱い人は控えめにしましょう(^^)/
柿渋石鹼がアトピーによく効くのもうなずけますね。
最後に秋刀魚!!
うまそー!!
お腹すいてきました(笑)
青魚であるサンマは、血栓を防ぎ脳機能を活性化する力があります。
生態は謎が多くはっきりした記載はありませんでしたが、
サンマは光に集まる習性があるため、
陰から陽に向かう性質がありそうです。
そういった意味で、活血(瘀血を取り除く)力がありそうですね。
旬であるからには、自然の流れに沿った意味があります。
また解明していきますねー♪
最近またひとつ気づきがあり、鍼が面白くなっております(^^♪
最後までお読みいただきありがとうございました。