小暑
2021/07/07
7月7日は二十四節季では「小暑(しょうしょ)」。
気温が上がり夏って感じですが、晩夏に入ります。
最近、来院される方のお身体を診て感じるのが、
「冷え」の影響を受けている方が多いですね( ゚Д゚)
おそらく、
コロナの影響もあり、外出・行動が制限される。
↓
発汗する機会が減る(夏は発汗・発散することが大事な季節!)。
↓
身体に熱がこもり、
口喝が強い(喉が渇く)、変に食欲がある、気分の浮き沈みが大きい。。
↓
冷房・冷飲・冷物(アイスなど)を好んで摂取してしまう。
↓
「冷え」が身体に蓄積される。
このパターンが多いように感じますね。
正常に身体に冷えを感じるときは、
首肩の凝りや頭痛、足の冷えや攣る痛みといった症状(正常に冷えを自覚している状態)、
強い眠気を感じる(眠って体温を上げようとする反応)、
といった症状が出やすいです。
しかし今は湿気が多く、
身体に「湿(余分な水分)」が溜まりやすいです。
その「湿」は脾胃(消化吸収機能)に影響を与えます。
脾胃は、
手足、肌肉(皮下組織)、血管の弾力、歯茎、味覚、食欲
といったところに影響しやすいです。
普段発散されなかった「熱」や「冷え」が脾胃の弱ったところに影響すると、
・手足に力が入りにくい
・発汗の異常(ダラダラ続く発汗、冷や汗など)
・出血しやすい(鼻血や下血、内出血など)
・歯茎が腫れる、口内炎
・味覚が感じにくくなる
・食欲の低下(または亢進)、軟便傾向
といった症状がみられやすいですね。
実際に、臨床を通しても多かった。
ほんとに多かった!(笑)
それをその人の体質や身体の癖と照らし合わせて、
先手をうって治療する。
この読み合いを制したとき。
私のテンションが最高潮を迎える瞬間です!!(笑)
脈やお腹、舌に、
「そうそう、その治療は正しいよ」
と反応が出てきます。
今まで勉強してきてよかったなと思う。
手も足も出ない疾患に、
勉強不足を痛感したり、
その人の訴える「ほんとの声」に気づいてあげられなかったり。
悔しい思いをしてきたなあ。。
しみじみ。。(笑)
治せなかったのは私であり、鍼ではない。
「鍼灸は真に医学」(^-^)
鍼には無限の可能性を常に感じています(^-^)
これから、難病と呼ばれる疾患を治療するときに、
大事だなと思うのは、
悪い状態の中でも「いいところ」を見つけていくことだと思います。
全身の状態をみていく中で、
難病のお身体をみると、
どうしても「難しい」とか「悪い」ところに目がいきがち。
腕のいい治療家は、
悪い中でもお身体にある「治ろうとする力が高いところ」を見つけて、
難しいものが簡単に見える能力が高い人だと思うんです。
またこれは患者さんにも同じことが言えます。
例えば頭痛が出たとき。
「この頭痛が出てよかった」と思えるかどうか。
症状は身体のバランスが崩れたときに出現します。
(多くの頭痛の場合、気が上がっていると考えます)
バランスを崩して症状を感じることで、
「自己治癒力」が動き始めるわけなんです。
気が上がっているから、下げようとする力が働きます♪
症状が出ること自体は悪くない。
必ず原因があって結果があるだけなんです。
「症状=悪いもの」はもう卒業の時代。
こういったことを知っておくと、
自分の「いいところ」に目を向ける習慣が作りやすくなります。
結果的に、自己治癒力が活性化して、
私も治療しやすいです(笑)
日本の定める生活習慣病。
ガン、心臓病、脳卒中、糖尿病。
生活習慣の見直しに、
運動、睡眠、食養生はもちろん、
考え方の養生が必要な時代になってきています。
病(症状)を肯定的に捉えていくことが必要に思いますね('ω')ノ
そういったことが実践できている人は、
どこか余裕があり、
表情が柔らかいように感じます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日もおかげさまでいい鍼できました。