「形無きもの」の大事さ
2021/08/01
「家」を見ていて思ったのですが、
骨組みや床、屋根など、多くのものを基盤として作られています。
そこに電気の配線や、ガス、水道が通っていて、
「家」としての機能を保っている。
そして家の中には、当然「部屋」がある。
壁に窓や戸をつけて、空っぽの空間を作る。
ということは、空間があることで部屋が成り立つわけです。
一般的には、形あるものばかりにとらわがち。
すべての「形有るもの」が役立つのは、
「形無きもの(空間)」がそれを支えているからなんですね。
人間の身体を診るときも同じことが言えます。
内臓をはじめ、骨格や筋肉、肌肉や皮膚などといった、
「形有るもの」は人によって様々です。
で、筋肉や関節の炎症など「形有るもの」に症状が出るから、
「形有るもの」を治しましょうというのが西洋医学。
東洋医学では、「形有るもの」を支えている
「形無きもの(空間)」≒「気」を治しましょうという考え方。
手でお身体に触れて診るときに、
その空間はどうなっているのかを診ているんですね。
部屋で例えると、
ゴミが散らかっている
物が多くて窮屈
窓が汚れている
電気がつかない
などあると暮らしで困りますよね。
その部屋の快適度ってやつかな。
空間がきれいであるほど、快適度は高まりやすいですよね。
ただ大事なのは、部屋で過ごしている人がどう感じるかです。
人間の意識。
部屋が汚れていても気にならない人は、症状が出ません(笑)
不快に感じて初めて症状が出るんです。
いくら部屋が汚れていても、
テレビに熱中していたら汚れも感じないのと同じ(笑)
個人的な感覚ではお身体を診るときは、
「形無きもの(空間)」と、
その「空間にある意識」を診てる感じです。
難しいかな?
治したくても、
空間にある意識が、
「私は汚部屋でも全然いいねん!放っといて!」
と言われるとなかなか部屋がキレイになりません。
そういう時は、
根気よく「どうしたの?キレイになって伸び伸びできる部屋にしたら楽だよ?」
と治療していく感じ(^-^)
不思議なもので根気よくやると、
「もういいかな。じゃあお願いします!」
となって徐々に部屋が片付くと、症状は消えます(^^)/
それが鍼でできるから、面白いんです。
霧が晴れたようにパーッと光って、快適度が上がって治っていく。
人が光輝く瞬間が、ほんとに感動する。
鍼を持てて幸せっす。
最後までお読みいただきありがとうございました。