素問:宝命全形論

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素問:宝命全形論

2022/09/13

原文 寶命全形論第二十五

黄帝問曰、天覆地載、萬物悉備、莫貴於人。人以天地之氣生、四時之法成。
君王衆庶、盡欲全形。形之疾病、莫知其情。留淫日深、著於骨髄。心私慮之、余欲鍼除其疾病、為之奈何?

岐伯対曰、夫鹽之味鹹者、其氣令器津泄。
絃絶者、其音嘶敗。木数者、其葉発。
病深者、其聲噦。
人有此三者、是謂壊府。
毒薬無治、短鍼無取、此皆絶皮傷肉、血氣争黒。帝曰、余念其痛、心為之乱惑、反甚其病不可更代。
百姓聞之、以為残賊、為之奈何?岐伯曰、夫人生於地、懸命於天、天地合氣、命之曰人。
人能應四時者、天地為之父母。
知萬物者、謂之天子。
天有陰陽、人有十二節。天有寒暑、人有虚實。
能経天地陰陽之化者、不失四時。知十二節之理者、聖智不能欺也。
能存八動之變、五勝更立。能達虚實之数者、獨出獨入、呿吟、至微、秋毫在目。

帝曰、人生有形、不離陰陽。
天地合氣、別為九野、分為四時、月有大小、日有短長、萬物並至、不可勝量。虚實呿吟、敢問其方。

岐伯曰、木得金而伐、火得水而滅、土得木而達、金得火而缺、水得土而絶、萬物盡然、不可勝竭。
故鍼有懸布天下者五、黔首共餘食、莫知之也。
一曰治神
二曰知養身
三曰知毒薬為眞
四曰制砭石小大
五曰知府藏血氣之診
五法倶立、各有所先。
今末世之刺也、虚者實之、満者泄之、此皆衆工所共知也。
若夫法天則地、隨應而動、和之者若響、隨之者若影、道無鬼神、獨来獨往。

帝曰、願聞其道。
岐伯曰、凡刺之眞、必先治神。五藏已定、九候已備、後乃存鍼。衆脈不見、衆凶弗聞、外内相得、無以形先。
可玩往来、乃施於人。
人有虚實、五虚勿近、五實勿遠。至其當発、間不容瞚。手動若務、鍼耀而匀。静意視義、観適之變。
是謂冥冥、莫知其形。
見其烏烏、見其稷稷、従見其飛、不知其誰。
伏如横弩、起如発機。

帝曰、何如而虚?何如而實?
岐伯曰、刺虚者須其實、刺實者須其虚。
経氣已至、慎守勿失。深浅在志、遠近若一、如臨深淵、手如握虎、神無營於衆物。

 

 

 

一曰治神

「神を治す」とはどういうことか?

 

気一元の中にある意思「神」

無形の中にある動きに意思があり、

それを「神」と名付けたのではないか。

 

大宇宙の「神」と

小宇宙である人間の「神」

 

自然と人はひとつながり。

「自我」がそのつながりから遠ざける。

 

気一元の世界と繋がる準備をすること。

患者さんの「神」。

術者の「神」

大自然の「神」

分けられた(ように感じる)ものを

また元のひとつに戻っていく作業。

これが「治神」。

 

刺虚者須其實、刺實者須其虚

虚を刺する者はその實を須(ま)ち、實を刺する者はその虚を須(ま)つ。

 

虚実どちらにせよ

「気が至ってくるのを待つ」

結果的に補瀉が行われる

 

ここ好き。

 

手如握虎

手に虎を握るが如く

 

力づくな訳し方も多々ありますが

小曽戸先生の

「手で虎の頭をなでるように気を張り詰めて、気の至るのを待つ」

 

心持ちとして分かりやすいし

フェザータッチの大事さを説く一文。

この訳、すごく私の臨床に生きてます。