冬の土用
2022/01/18
1月17日から2月3日までは「冬の土用」。
冬の土用は、
冬から春への移行期間。
古くは、一年の中でも特に気が乱れやすい
「表鬼門」の時期と言われてきました。
東洋医学では、
土用の「土」は消化吸収機能を表し、
胃腸に負担がかかりやすくなります。
クリスマスからお正月にかけての、
食べ過ぎ・飲みすぎ
就寝時間が遅くなる
といった生活リズムの乱れに加え、
仕事で気を張る必要がある時期ですよね。
いわば、身体は休みたいのに
頭は活動しないといけない。
頭や首肩にエネルギーが偏り、
下半身のエネルギーが不足してきます。
冷え逆上せのような状態ですね。
特に
首肩と骨盤が
硬くなりやすい時期です。
そこに気温差が大きく寒い日がくると、
足元から冷えが入りカゼをひく
というケースが多いです。
胃腸(消化吸収機能)がしっかりしていれば、
身体の芯まで冷えが入りにくくなりますが
「冬の土用」は季節的に消化吸収機能が落ちる時期。
消化吸収機能が弱ったところに、
「冷え」が身体の芯まで入り込むと
ウイルス性胃腸炎のような状態になります。
嘔吐下痢
発熱
食欲不振
気力の低下
鼻水や痰
など思い当たる節がある方もいるのでは?
東洋医学では、症状がでたとき
「虚実(きょじつ)」という体力の有無をみます。
例えば、下痢嘔吐
➡排出した後スッキリする
身体から排出してもしんどくない場合は、
体力がある(実)なので排出を止めてはいけません。
むしろ出すことで身体を治していきます。
➡排出した後、しんどい・脱力感がある
この場合は排出ではなく、
「漏れている」と考えます。
体力がない(虚)ため、体液を保持できない。
これは放っておくと危険です。
こんな感じで
症状が出たときに
出て良いのか悪いのかを判断するのが
「虚実」なんですね。
症状が出たときには、
参考にしてみてください(^-^)
この時期、カゼをひきやすいのは
体内に滞っているものを排出したいから。
いわば排毒反応です。
この写真のような感じで
カゼををひくと
溜めていた疲れがどーッと溢れてきます('Д')
カゼはひいてしまうのではなく、
無意識に自分からひきにいくことが多いです。
カゼは身体の洗濯。
カゼをひいて、
各部位の痛み
嘔吐
下痢
発熱
咳
鼻水・痰
はとことん出す。
体内に溜め込んだもの、
いわば
「執着してきたもの」
ともいえます。
この土用にかけて
頑張ってきたこと
周りに合わせてきたこと
気持ちを飲み込んだこと
こだわり
うまくいった経験
当たり前
を見つめなおして
ちょっと休憩しましょうよって時期。
土用は、あまり大きなことを動かすには
適していない期間と昔からいわれます。
裏を返せば
新しい発想や閃きを得るための整理整頓期間。
そして
陰から陽に転じていくんですね('ω')ノ
この時期
消化吸収機能を高めていく
食べ物の風習。
昔から
大晦日に胃腸に負担をかけない「蕎麦」を食べて、
正月には玄米餅を食べて気を補ってきたんですねー。
(餅は消化吸収機能に負担をかけやすいので
ほどほどにしましょう!)
江戸時代には
夏と冬の土用には
路上で玄米甘酒が売られていました。
江戸時代までの日本は
ごはん
味噌汁
漬物
を土台とした主食が中心。
土用はこういった食事が適しています。
というか、
この時期はそういったシンプルなものが
欲しくなるものです('ω')ノ
この写真を見て
食欲が出てきた人は
正常です(笑)
考え方も食もシンプルに。
私も最近、カゼが入って爆睡した後
身体がポカポカになって
またひとつ深みある鍼が見えてきました(^^)/
今年もさらにいい鍼させて頂きます。
最後までお読みいただきありがとうございました