問診は自分を知るきっかけになる
2019/12/11
鍼がまた好きになりました
水本先生の公開臨床!
12月8日(日)、北辰会の定例会がありました。
私は、北辰会という流派に所属しております。
現代中医学による弁証論治、また伝統的な診断方法を用いて「診察」「診断」し、
そして一本鍼での「治療」をしていきます。
身体は、大きな気(エネルギー)の塊なので、一か所に絞って鍼をすると、その方向に大きく動きます。
もちろん、きちんと「診察」「診断」できていないとできません。
定例会では、臨床公開シリーズで、水本先生が初診をとり、治療をする流れをみました。
北辰会の特徴は、問診に2時間かけて、その人の生活環境や、なぜ病に至ったのかを探していきます。
まさに圧巻。
おもしろいのが、患者さんも自分の身体のことを改めて考えるきっかけになっていたことです。
今まで、過ごしてきた人生、楽しかったり、苦労したり、悩んだり。
そうやって、その時その時をなんとかしようと、全力で生き抜いた結果、今の身体があるわけなんです。
先日、私が診ている半身不随の患者さんに言われた一言があります。
「こんな悪い身体、診るん嫌やろ?」
確かに身体がそこまで悪くなるというのは、ストレスや食の不養生など、いろいろなものが関わっていました。
その人は、仕事に追われてイライラしながらも頑張ったんです。
そんなストレスを発散するために、お酒やたばこ、食の不養生に走ってしまった。
身体を車、心や魂を運転手としたときに、
運転手がアクセル踏みすぎて、身体がエンスト起こした状態だったんです。
でも、それで喜んでくれている人、助かっている人がたくさんいるんです。
世のため、人のためになっている。
その人の身体を診ていると、なんかこう・・・伝わるんですよね。
ああ、頑張ってきたんだなあって。
堺市でうつ病の相談もありますが、運転手(心)と車(身体)の摩擦が主な原因です。
毎日頑張っていることに運転手は気づかない。
またはアクセルを踏みすぎていることはわかってるんだけど、緩めることができない。
だって真面目にがんばってるんだもん。緩めるなんてできないよね。
だったらせめて、身体は治そう。しっかり走れるようにメンテナンスしよう。
うつを治すにはまずそこから。
そのためにも、まずはしっかり問診とります。
あなたの過ごしてきた人生、身体との関わり方が見えてくると思います。
ふと思い出します。
水本先生が公開臨床の際、おっしゃっていた言葉。
「頑張ったんや。あんた、頑張ってきたんやで。
もっと自分の頑張りを認めてあげてや。」
水本先生、素晴らしい臨床を見せていただきありがとうございます。
いい刺激になり、またひとつ気づかせていただきました。
最後まで読んでくれてありがとう。
今日もいい鍼ができました。